富士市の空き家解体で使える補助金|対象・金額・申請時期を解説
「富士市にある古い実家を解体したいけれど、補助金は使えるの?」
「危険な空き家なら、解体費用を市が補助してくれると聞いた」

空き家の解体ではまとまった費用がかかるため、自治体の補助制度を利用できるかどうかは気になるところでしょう。
富士市では、周囲に危険を及ぼすおそれのある空き家などを対象に、「富士市危険空家除却促進補助金」を設けています。
2026年9月1日時点では、基本額として工事費の2分の1・上限30万円が補助されます。
さらに、空き家の所有権を持つ方全員が住民税非課税であるなど所定の条件を満たす場合は、工事費の10分の1・上限20万円が加算される仕組みです。つまり、条件を満たせば最大50万円となる可能性があります。
ただし、富士市内の空き家なら何でも対象になるわけではありません。
建物の状態や建築時期、所有者、市税の納付状況などに条件があります。また、解体工事を始める前の申請が必要です。
この記事では、補助対象になる空き家、申請者の条件、補助額、申請のタイミングなどを分かりやすく解説します。
富士市の空き家解体で使える補助金とは?
富士市では、安全な生活環境を確保し、居住環境を改善することを目的として「富士市危険空家除却促進補助金」を設けています。
制度の対象は、主にそのまま放置すると周囲へ危険を及ぼすおそれのある空き家です。
2026年9月1日時点の主な内容を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 内容 |
| 制度名 | 富士市危険空家除却促進補助金 |
| 対象地域 | 富士市内全域 |
| 主な対象 | 一定の危険性が認められる空き家 |
| 基本補助率 | 工事費の2分の1 |
| 基本上限額 | 30万円 |
| 加算 | 所定の住民税非課税要件を満たす場合 |
| 加算額 | 工事費の10分の1・上限20万円 |
| 最大額 | 条件を満たす場合は最大50万円 |
| 実施期間 | 2025年4月1日〜2027年3月31日 |
| 申請時期 | 解体工事を始める前 |
| 担当 | 富士市 都市整備部住宅政策課 |
富士市公式サイトでは、制度ページが2026年5月22日に更新されています。
補助金の対象になる空き家の条件

富士市の制度で重要なのは、空き家であれば自動的に対象になるわけではないという点です。
対象になる可能性があるのは、大きく2種類です。
特定空家等のうち保安上危険なおそれがある建物
一つ目は、空家等対策の推進に関する特別措置法に規定される「特定空家等」のうち、著しく保安上危険となるおそれがある状態のものです。
特定空家等とは、放置することで倒壊などの危険や衛生上の問題、周囲の生活環境への影響などが生じる状態の空き家です。
ただし、「自分の家はかなり古いから特定空家だろう」と所有者が判断するものではありません。
制度の対象になるかどうかは、富士市が基準に基づいて判定します。
1981年5月31日以前に建築された危険性のある空き家
二つ目は、1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された建物で、特定空家等には至らないものの、そのまま放置すると周囲へ危険を及ぼすおそれのある空き家です。
例えば、外装材の剥離や脱落、破損などがあり、放置することで周囲へ危険が及ぶ可能性がある建物などが想定されています。
こちらも築年数だけで自動的に補助対象になるわけではありません。
「1981年以前に建った家だから利用できる」と考えるのではなく、市による判定を受ける必要があります。
補助金を申請できる人の条件
対象者にも条件があります。
富士市公式サイトでは、主に次の条件が示されています。
- 空き家の所有者(法人を除く)またはその相続人
- 富士市に納付すべき市税を滞納していない方
- 緊急安全措置に要した費用に未納がない方
- 法令に基づく所定の勧告を受けていない方
市税には、市民税だけでなく固定資産税、都市計画税、国民健康保険税、軽自動車税なども含まれます。
相続した実家も対象になる可能性がある
制度の対象者には相続人も含まれています。
そのため、
「親が亡くなり、富士市の実家を相続した」
というケースでも、建物や申請者がその他の条件を満たせば対象になる可能性があります。
ただし、相続人が複数いる場合や登記が整理されていない場合は、必要な同意などを求められることがあります。
富士市公式ページには、申請書類として「同意書」も用意されています。
相続した空き家の場合は、解体を進める前に所有者や相続関係を確認しておきましょう。
補助金はいくら受け取れる?
富士市の補助金は、基本額と加算額に分かれています。
基本額は工事費の2分の1・上限30万円
基本となる補助額は、
対象となる工事費の2分の1、上限30万円
です。
例えば、補助対象となる工事費が40万円なら、
40万円 × 1/2 = 20万円
という計算になります。
一方、対象工事費が100万円なら、
100万円 × 1/2 = 50万円
ですが、基本額の上限は30万円なので、基本補助額は最大30万円です。
実際の交付額は、市による審査を経て決まります。
条件を満たせば最大20万円を加算
空き家の所有権を持つ方全員について住民税非課税の要件を満たす場合、基本額とは別に、
工事費の10分の1・上限20万円
が加算される制度があります。
そのため、条件を満たせば、
- 基本額:最大30万円
- 加算額:最大20万円
- 合計:最大50万円
となる可能性があります。
ただし、すべての申請者が最大50万円を受け取れるわけではありません。
「富士市の解体補助金=一律50万円」と誤解しないよう注意してください。
どのような解体工事が対象になる?

補助対象となるのは、
対象となる空き家と、市が危険と認める附属物を除却する工事
です。
つまり、単に、
「古い物置だけを撤去したい」
「家の一部だけ取り壊したい」
といった工事がそのまま対象になるとは限りません。
対象空き家の状態と工事内容について、市の事前調査を受ける必要があります。
また、一般的な解体費用には、
- 建物本体の解体
- 廃材の運搬・処分
- 養生
- 外構撤去
- 残置物
- アスベスト対策
- 地中埋設物
など複数の費用が含まれる場合があります。
どこまでが補助対象として認められるのかは、見積書と制度条件を照らし合わせて確認しましょう。
補助金は解体前に申請する
この制度を利用するときに最も注意したいのが申請する順番です。
富士市は、
「必ず、解体をする前に申請してください」
と案内しており、申請前に解体すると補助対象になりません。
大まかな流れは次のようになります。
1.事前調査を申し込む

まず、住宅政策課へ事前調査申出書と必要書類を提出します。
この段階で、いきなり補助金の交付が決まるわけではありません。
2.市が建物を判定する
提出された書類や現地の状況などをもとに、富士市が建物を確認します。
補助対象となる危険空家に該当するか、市の基準で判定されます。
そのため、
「自分で見たところ危険だから補助対象になるはず」
とは判断できません。
3.交付申請を行う
市による事前判定で対象となった場合、補助金の交付申請へ進みます。
富士市公式サイトでは、
- 事前調査申出書
- 交付申請書
- 同意書
- 変更承認申請書
- 実績報告書
- 請求書兼口座振替申請書
などの様式が公開されています。
実際に必要となる書類は状況によって異なるため、住宅政策課の案内に沿って準備します。
4.交付決定後に工事へ進む

補助対象であることが確認され、交付決定を受けてから解体工事へ進みます。
補助金を利用する予定なら、
「とりあえず解体業者と契約して着工し、そのあと市へ相談する」
という順番は避けましょう。
一方で、交付申請などに見積書が必要になる場合があるため、工事前に解体業者へ現地調査や見積もりを依頼すること自体は検討できます。
「見積もりを取ること」と「着工すること」を分けて考えるのがポイントです。
5.工事完了後に実績報告を行う
工事が終わった後は、市へ実績報告を行い、その後補助金の請求手続きへ進みます。
補助制度を利用する場合は、契約書や領収書、工事写真などを紛失しないよう保管しておきましょう。
2026年度の実施期間・受付状況
富士市の「危険空家除却促進補助金」は、公式ページで、
2025年4月1日から2027年3月31日まで
を実施期間としています。
したがって、2026年9月1日は制度上の実施期間内です。公式ページも2026年5月22日に更新されています。
ただし、2026年9月1日時点の公式ページでは、今年度の残予算額や「現在あと何件受け付けられるか」までは確認できません。
補助制度では予算状況などにより受付状況が変わる可能性があります。
実際に利用するときは、
- 現在申請できるか
- 年度内の申請期限はいつか
- 工事完了期限はいつか
- 予算が残っているか
を住宅政策課へ確認してから進めるのが確実です。
2026年10月追記:富士市危険空家除却促進補助金は交付申請額が予算額の上限に達しましたので、当該補助金の申請受付を終了いたしました。
富士市の問い合わせ先
富士市 都市整備部住宅政策課 住まい政策担当
- 富士市役所7階北側
- 電話:0545-55-2814
富士市の解体補助金で注意したい6つのポイント
1.すべての空き家が対象ではない
単に人が住んでいないだけでは対象になりません。
危険性や建築時期など、市の基準を満たす必要があります。
2.築年数だけでは決まらない
1981年5月31日以前に建築された住宅も制度の対象候補ですが、古ければ自動的に補助されるわけではありません。
周辺への危険性などを市が判定します。
3.申請前に解体しない
これは特に重要です。
着工後では補助対象になりません。
解体を考え始めた段階で、市への相談と現地見積もりを並行して進めましょう。
4.基本上限は30万円
「最大50万円」という数字だけを見ると誤解しやすい部分です。
通常の基本額は上限30万円です。
残りの最大20万円は、住民税非課税に関する所定の要件を満たした場合の加算となります。
5.税金の滞納がある場合は対象外になることがある
富士市では、市税を滞納していないことが対象者の条件となっています。
申請前に納税状況も確認しましょう。
6.勧告を受けてからでは対象外になる場合がある
制度の対象者には、空家法に基づく所定の勧告を受けていないことという条件があります。
「行政から強く指導されてから考えればよい」と放置するのではなく、建物の老朽化が気になり始めた段階で相談する方が選択肢を持ちやすくなります。
補助金だけで解体を決めず、その後の土地利用も考える

補助制度を利用できれば、解体費用の負担を軽減できる可能性があります。
しかし、補助金の対象になるからといって、
「それならすぐ解体しよう」
と決める必要はありません。
空き家を解体した後には、
- 更地として売却する
- 新しい住宅へ建替える
- 駐車場などに活用する
- 将来利用するため土地を保有する
といった選択肢があります。
反対に、建物の状態によっては、解体せず売却や活用を検討した方がよいケースもあります。
空き家の解体では、工事費だけでなく、「壊した後にその土地をどう使うか」から逆算して考えることが大切です。
ファイブ解体を運営する株式会社ファイブワンは、総合建設業「明徳建設株式会社」のグループ企業です。
そのため、建物を解体するところだけではなく、その後の建替えや土地活用も含めて考えるという視点を大切にしています。
補助金を使えるかどうかとあわせて、解体後の計画も整理しておくと、不要な工事や二度手間を避けやすくなります。
まとめ
富士市では、危険性のある空き家について「富士市危険空家除却促進補助金」を利用できる可能性があります。
2026年9月1日時点の主なポイントは次のとおりです。
- 対象地域は富士市内全域
- 対象空き家は市が基準により判定
- 特定空家等のうち保安上危険なおそれがある建物などが対象
- 1981年5月31日以前に建築された一定の危険空家も対象候補
- 所有者または相続人が申請可能
- 市税を滞納していないことなどの条件がある
- 基本額は工事費の2分の1・上限30万円
- 所定の非課税要件を満たせば最大20万円を加算
- 条件を満たす場合の最大額は50万円
- 実施期間は2025年4月1日〜2027年3月31日
- 解体工事を始める前の申請が必要
特に、補助対象になるかどうかは市の判定が必要です。
解体を決めて工事を始めてしまう前に、富士市住宅政策課へ事前調査を申し込み、制度の対象になるか確認しましょう。
富士市で、
「実家が補助金の対象になるか分からない」
「解体費用を知ってから今後を考えたい」
「解体後に売却するか、建替えるか迷っている」
という方もいるでしょう。
補助金の対象可否は富士市が判断しますが、解体の検討には建物や敷地の状況を把握するための現地確認と見積もりも必要になります。
ファイブ解体では、建物を壊すことだけを目的にせず、その後の建替えや土地活用まで見据えて考えることを大切にしています。
まだ解体すると決めていない段階でも、費用や土地の今後を整理しながら検討してみてください。


